不動産を買おうとして色々と悩む時期に、「適正価格で買いたいけど全然わからない」といった悩みは、誰しもが持つことだと思います。
不動産関係者の方からすると、それを聞かれると困るという内容かもしれませんが、今後自分が買い付けしていくための備忘録として書きます。
不動産価格はどうやって決める?
新築マンション・アパートの場合
最初に販売価格を決めてしまう
最初に販売金額を決めてしまうパターンです。
土地の取得と工事金額、営業利益を検討して、販売価格を先に決めてしまいます。
レオパレス等はそのパターンが多いように感じます。
家賃というものは、変動が少ないため、少しでも近隣の住宅と差別化するためだと思います。
そのため、決められた安すぎる工事金額に業者が対応するために、法律に違反した工事だとしても推し進められてしまったのだと思います。
ちなみに違反建築物の数からもわかる通り、工事方法も施工業者が決めたわけではなく、レオパレスが主導で推し進めていた可能性が高いです。
後から販売価格を決める
不動産価格は景気動向に左右されます。
株価が上がれば、不動産価格は上がります。
金利が上昇すれば、不動産価格は下がります。
円安は海外投資家が買いやすく、円高は売りにでやすいです。
そのため、物件が完成する頃に金額を決めないと、最初から赤字になる可能性があります。
計画段階で景気動向を予想し、ある程度の金額は決めると思います。
中古マンションの場合
中古マンションは比較的シンプルで、過去の取引事例や近隣の販売価格を見て金額を決めることが多いです。
中古戸建て・一棟アパートの場合
築年数からみた不動産価格と土地の相続税評価額や路線価等を考慮して、土地と建物を別々に算出してから合算する場合が多いです。
適正価格がわからない
不動産業者が金額を出すといっても、一般の方にはよくわからないことが多いです。
そのため、不動産に関わる詐欺が多いのです。
誰でも適正価格がわかれば、騙される心配はないのではないかと思います。
魔法のワード
新築でも中古住宅でも通用する適正価格を知る魔法のワードがあります。それは、
「銀行評価額はいくらですか?」
という質問です。
銀行評価額とは?
銀行評価額というものは、ローンを組むときに金融機関が算出した不動産価格というものですが、これは各銀行でほとんど差がなく、クリーンな数字だと思います。
実際に不動産業者でも銀行評価額から不動産価格を決めることもあります。
販売価格よりも銀行評価額は低いですが、そのあたりでいくら利益を乗せているのかが大体想像がつきます。
銀行評価額は値引き交渉に使える
銀行評価額はローンが払えなくなって差押えをするとき、銀行がいくらで売却して債務を回収できるか測る指標となっています。
実際に値引き交渉をする際は、「銀行評価額がこの金額なので、この位の金額になりませんか?」と交渉してみましょう。
銀行評価額で販売してくれる業者は少ないと思いますが、値引き交渉の土台には乗れると思うので、このワードは非常に使えると感じています。